今年もまた、海を謳歌し船を占拠するパイレーツオブ・チビリアンの季節がやって来た。
月末の日曜は読者の「ららあ 村正夫妻」一族のチビリアンシリーズ第一弾だ。
毎年のように数回やって来て、「釣りと天ぷら」「磯遊びコース」「すいみん愚お特訓」など楽しんでいる。
長男の「塩太郎」と長女の「塩子」は「む~塩」の名付け親で、学校や幼稚園から帰ると真っ先にむ~塩を舐め、む~塩おにぎりを自分で作って食べていた。
「む~じお」を連呼していたことから、面倒な野人はそのまま採用した。
船のパラシュートアンカーを連携して引き揚げる時も・・
「お・・ラ~メンが来たぞ」「ベニショウガまだか」と勝手に名を付けるので、それ以来、細いロープの束は「ら~めん」と野人も呼んでいる。
出航すると、釣り場についてパラシュートアンカーを入れるまで操舵室を離れない。
自分達でやる気満々なのだ。
チビリアン達は次から次に貢ぎ物を運んで来る。
貢ぎ物とは野人の好物の「ミルキ~キャンディー」で、一個・・2個・・と増えて来る。
到着すると先を争って船首へ向かい、アンカー投入準備をする。
しばらくは釣りに熱中するが、飽きるとまた貢ぎ物攻勢が始まる。
「む~さん ミルキー腹になったからもういらん!」と言えば・・
今度は甘いおせんべを持って来る。
「飽きた 青森 山形・・」と言えば・・
今度は塩味おせんべ・・
釣り場移動の為にエンジンを始動するとチビリアンは船首へ民族大移動・・
アンカーを揚げて、到着すると連携してアンカーを投入する。
ヒマな時も操舵室を占拠してやかましい。
貢ぎ物運んで来ては体にペタペタ触りたがる。
「暑いからべたべたくっつくんじゃねえ」
と言っても・・ チビ耳東風・・
帰港時は操舵席の周りを取り囲むから暑苦しいことこの上ない。
最後の目的「操船」が待っている。
膨大な貢ぎ物を受け取って胃袋に入れた悪代官む~としては便宜をはかるしかない。
後ろで見守りながら1人づつ交代でやらしてあげる。
巡航速度で港内に入るまでは立ちっぱなしだ。
遊び相手をしているのではなく、すべて本物の実践を教えている。
子供だと思って手を抜かず、一丁前の人間として野人は向き合っている。
それはポチでもタマでもゴキでもそら豆でも同じだ。
音波を発信して海底までの水深を割り出す音響測深器の原理と見方も教えた。
離着岸はまだ無理でも、港を出れば塩太郎は野人の言葉の指示だけでポイントまでの操船、アンカー入れ、転舵、後進、停船、エンジン始動、アンカー揚げ、すべて出来ると言うことだ。
むーマリーナ会員でさえパラシュートアンカーの扱いを知らない人が多い。
道具を使いこなそうとするのは人間の本能、だからこれほど熱中するのだろう。
大人から見れば子供の遊びに見えるだろうが、彼らは真剣に取り組んでいる。
ゲームと違って判断を誤れば事故も怪我もあるし海にも落ちる。
事故のないよう見守るのも大事だが、何故そうするのか、それを理解するのが最も大切なことだ。
理解なくして応用は利かず習い覚えたことを繰り返すだけ。
理もなく人の解もない常識は、そうして定着した。
実践を通してパイレーツオブ・チビリアン達に護身術の真髄も教えている。
キスを自分達でさばいて食べて、チビリアン達は満足したようだ。
この日は大漁だったが、目の前で活きた巨大な穴子をさばいて差し入れ、天ぷらにした。
貢ぎ物をいただき、お手伝いしてくれたから野人のささやかな貢ぎ物だ。
チビリアン達の夏は始まったばかり。
7月はまた磯遊びや潜水、すいみん愚、水難防止お特訓が待っている。
ビシビシ鍛え上げてやろう。
また・・ミルキーたっぷり持って来いよ。
パイレーツオブ・チビリアン
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チビリアンの海水浴
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