出来たて 熱々・・
流水で塩抜き 塩漬けは省略 撮るの忘れた
塩加減を見る まだ辛い・・
年末から年始にかけて誰もいない調理場で猪ベーコン作りに励んだ。
やりたくはなかったが、猪の生肉の都合に合わせたらそのようになってしまったのだ。
25日に仕入れた大型猪の半身を、焼き用、ベーコン用に仕分け、ベーコン用は塩漬けにした。
1週間後に流水で塩抜きして乾かし、温燻製にするのだが、その日が丁度年末から元旦に当たるから仕方ない。
燻製作りは25年前から始め、鉄工所で作ってもらった特製のドラム缶は3代に及んだ。
庭に固定したドラム缶が錆びて朽ち果てるのに数年、新作の度に工夫を凝らした。
スモークサーモンや生ハムなどありとあらゆる燻製を作り、鳥羽の自宅には試食会で友人達が定期的に集まっていた。
燻製用に伊勢海老を提供した漁師、食べるだけの歯科医、玄関に数十キロのサーモンを積み上げたのは燻製好きな「鳥羽水族館」のオーナー夫婦達だった。
館長の実兄で幅広く水産業を営み、今は商工会の役員をやっている。
ベーコンは十数キロの塊を仕入れて適当な大きさに、1キロ当たり35gの粗塩と10gの黒砂糖、黒コショウをまんべんなく擦り込み、香草野菜、焼酎微量と浸けこんで1週間寝かした後、流水で2~3時間塩抜きをして表面を風乾する。
肉の内部に塩を染み込ませる為に大量の塩を使うが、内部は適度でも表面は極辛、それを均等にする為の塩抜きだ。
抜ける度合いは肉質や大きさや温度によって異なるので、少量焼いて食べて塩加減を見る。
水分を拭き取り表面を乾燥させないと煙が旨くかからないので風乾する。
スズキの生ハムは30度以内の「冷燻」だから熱源を使わず蚊取り線香のようなスモークウッドを使って一晩中12時間スモークすれば良いが、ベーコンは温燻だ。
やり方は色々だが、野人流は最初の1時間は40度を保ち、4時間は60度、最後の1時間は40度で仕上げる。
長年の経験からそうなったのだが、理を話せば長くなる。
香り豊かな本物のベーコンを大量に作ったが、野人は朝パンを食べる習慣もなくベーコンもあまり食べない、それに市販のベーコンは不味い。
作ったベーコンの大半は熱烈なフアンの胃袋へ収まって行った。
豚も猪もやり方は同じだが猪の味は抜群、今回は香草を使わなかった。
塩抜き2時間では辛すぎて4時間近くやったのだがそれでもやや辛い。
時間もなく、「まあこれくらいでいいか」と仕上げたのだが、後から大事なことに気付いた。
忘れるのは世の常、野人の常、砂糖を入れるのを忘れてしまった。
強く塩当てする必要があるが、それでは辛すぎるから砂糖で中和、味にも深みを持たせる。
どお~~~りで・・いくら水にさらしても辛いはずだ、まあ良い。
身はやや塩辛いが塩の染み込みにくい脂は甘いから丁度良いだろう。
200g前後に切り分け真空パックして冷凍した。
食べてみたい人はマリンビレッジまでいらっしゃいね、美味な猪ベーコン。
フライパンではなく炭火で焼いて食べさせる。
12月は猪、鹿などのハムも大量に作ったが、ハムについてはまた近々。
シシベーコン・・・ シシ兵衛 ・・と名付けるかな
燻製のうんち・・く スズキの生ハム
http://ameblo.jp/muu8/entry-10138651201.html
煙の魔法 スパイスの魔法 温度の魔法 燻製
野人スモークオードブル4種
http://ameblo.jp/muu8/entry-10161275594.html